Wi-Fi飛んでる? 神さまって信じてる?

音楽・マンガ・映画・その他 いろいろ感想をメモしておくブログです。

アサイ『木根さんの1人でキネマ』6

★★★★

単に映画オタクのドタバタ劇であるだけじゃなくて、実際に「映画的な」ドラマチックさにまで物語が駆け上がっていくのが毎回ほんとに面白い。「マトリックス」回は唸ってしまうくらいの完成度。1本ごとにバカバカしいくらいまでマンガを遊び尽くす姿そのものが、「映画」への何よりのリスペクトになっているのがニクいんですよね。好き。

ただ、『君の名は。』と『この世界の片隅に』を観たなら同じラインで『聲の形』も観て欲しいっすね……!

小坂俊史『新婚よそじのメシ事情』2

★★★★☆

筆者も指摘している通り、1巻とはかなり内容が異なりつつある(笑)けれど、ちゃんと「よそじのメシ事情」だし、何よりどのお話もゲラゲラ笑えて、あたたかい。

そう、「あたたかい」のがいいのだ! 別々の人間の、その違いをこんなに楽しめてることがめちゃめちゃ羨ましくて、やさしくて。落語のような人情話にまで昇華されてる「ピーナツバター」は白眉で、コレいいなぁ〜と思ってたらTwitterでちゃんとバズっててさすがだなと思った。地に足のついた平凡な日常でも、抜群の観察眼と探究心を失わないコサカ・ポップの穏やかな新境地。

小坂俊史『まどいのよそじー惑いの四十路ー』2

★★☆

切り口の面白さや、共感がもてるシナリオの流れとかはさすがなのですが、かといって読んでて充実感があるかと言うと……。おそらく意図しているものとは違うと思うのですが、「100円ショップ」の読む者をドン底に突き落とすどんでん返しが唯一声を上げてシビれた箇所だった。すごくらしさが出てる悪意だったなと思う。

なんかまったりしすぎてるのかな。おまけに入ってる4コマのほうがキレを感じてしまう……。

九井諒子『ダンジョン飯』7

★★★★☆

どんどんシリアスな内容になってゆくのに、しっかり軽快で、細部にまでユーモアがあって、登場人物たちは活き活きと動き続け、おまけにしっかり「ダンジョン飯」もやれている。前の巻とほぼ同じ感想ですが、マジでいろんな意味で「満点に限りなく近い」作品。コンビニで買える今一番面白いマンガです。

バカバカしい所も好きなの一杯あるけど、スカイフィッシュを真っ二つにした断面は特に不意を突かれちゃった。すき。

沙村広明『波よ聞いてくれ』6

★★★★

ぶっとび展開の連続はゲラゲラ笑えて楽しいし、いちいちの言い回しの楽しさにも全く飽きない。オカルトに振り切っていた時にちょっと心が離れていたけど、完全に戻って来れました。ぼくがVTuberを見るようになったからだけど、ラジオパーソナリティ的「楽しさ」「面白さ」の正体に手を伸ばしている感じにもドキドキする。読み応えがあります。