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音楽・マンガ・映画・その他 いろいろ感想をメモしておくブログです。

吉本浩二『ルーザーズ〜日本初の週刊青年漫画誌の誕生〜』1

★★★★

冒頭から約150ページもの間ずーーっと読む人をモヤモヤさせ続けて、溜めに溜めて遂にたった4Pの絵で「これじゃん!!」って誰もが思えるシビれる瞬間へ到達する構成が、あまりにも大胆不敵で天晴だった。当然必要なことだとは思うけれど、それにしても当時の時代背景の解説が非常に丁寧だったのも素晴らしかった。「こどもマンガ」と「大人向けの風刺画」、「衰退しつつある劇画」しか流通しておらず、「青年漫画」というジャンルが存在すらしなかった高度経済成長時代の物語。もうホンット、この作者さんのドキュメンタリーコミックは、安心して楽しめるなぁ……。