Wi-Fi飛んでる? 神さまって信じてる?

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いつまちゃん『来世ではちゃんとします』4

★★★★★

2020年の「イマ」を正確に・丹念に追いながらも、普遍的(で無間地獄的)な人間の“こころ”を巧みに描き出す第4巻。物語がノッてきたこともあるけれど、とにかく、どんどん作品としての凄みが増している。キャラクター紹介では隅っこにいるだけの、梢のリアリティったら何なんだろう……。観察眼の鋭さ、心理描写の丁寧さ、そしてドラマの作り方、まなざし、メッセージまで、この作家の才能をまざまざと見せつけられた。ポヘが喋りだすシーンに至っては、もう、ゾッしたくらい……こんなにも「ごく小さな想像力」を積み重ねて、世界や人間を多面的に見ようとする試みが行われている作品、なかなか他にないんじゃないかな。どうか“必要”なひとびとにまで、この物語が届きますように。/改めて、「こんなバラバラなのに仲良い職場なんてないよな」っていうのが、一番の“救い”のフィクションなんだろうな。祈りが込められている作品だと思う。