Wi-Fi飛んでる? 神さまって信じてる?

音楽・マンガ・映画・その他 いろいろ感想をメモしておくブログです。

*映画・ドラマ

『君たちはどう生きるか』

★★★★★ とてもまっとうな児童文学だった。 (当たり前ですがネタバレです) 僕の大好きな岡田淳さんの代表作『二分間の冒険』にも見られるような、そして宮崎駿だと『千と千尋の神隠し』におそらくは一番近い、いわゆる「行って帰ってくる」系の児童文学王道…

『アイの歌声を聴かせて』

★★★★☆ めっちゃいい!! 青春映画の、そして和製ミュージカルの新しいスタンダードだと思う。 とにかくずば抜けて素晴らしいのが“キャラクターたちのハーモニー(調和)”で、それぞれ悩みを抱えながらもぶつかり合う高校生たちのダイアローグが、立ち振る舞…

『竜とそばかすの姫』

★★★★☆ 日本のアニメ映画の、良いところもダメなところも全部盛りして上から背脂た~っぷりかけた濃厚豚無双ラーメンミュージカルトッピングです!ウッヒョ~~!! ……みたいな映画だった。これはずばり、カルトだと思う。 とにかく、「何だこれ!?」だ。高…

『あの夏のルカ』

★★★★ 執筆時点*1でのピクサー最新作。イタリアの海を舞台にしたサマー・ジュブナイル・ムービー。 ……と、こうして半月くらいの間に2つのスタジオのアニメーション映画を14本も観てきたわけですが、それらと比較しても、飛び抜けているほどに異色で異質な作品…

『ラーヤと龍の王国』

★★★★ 執筆時点*1のディズニー最新作。 イントロダクションがあまりにもフツーで、正直どーかなと最初は思っちゃったのですが……観ている間、尻上がりにどんどん好きになっていく映画。人類が絶滅寸前となった終末世界が舞台というディズニー作品も目新しいし…

『インクレディブル・ファミリー』

★★★★ トーゼンのように面白い『Mr.インクレディブル』14年ぶりの続編。 日本ではあまり知られていないのですが、実は『アナ雪』を抜いてアニメーション映画史上最大のヒット作(全世界累計)となったらしい本作。女性の職場進出(と男性の家庭進出)がテーマ…

『シュガー・ラッシュ:オンライン』

★★★★ 前知識なしだったので内容にビックリした。「オンラインゲーム」ではなく「インターネット」そのものがテーマなんだ! こればかりはもう百聞は一見に、ですが、実在するウェブサイト(特にebayはかなり重要な箇所で登場)が矢継ぎ早に登場するだけでも…

『ファインディング・ドリー』

★★★☆ 第一作の公開が2003年だから、完成時点で13年、今観た換算では18年ぶりの続編……! なので、かなり前作の内容を忘れた状態で鑑賞した(当時僕は中学生か、ぎりぎり高校生か……)。作中のドリーと一緒に、あんな感じだったっけ、こんな感じだったっけ……と…

『ズートピア』

★★★★☆ 「まだ観てなかったのお前〜〜〜〜」って言われそうだな〜〜〜騒がれてた理由が分かった! これは凄いわ! ストーリーのテクニックによって巧みにそう誘導されるから、だけれども、「草食動物」=「弱い」・「肉食動物」=「強くて恐ろしい」という無…

『シュガー・ラッシュ』

★★★☆ ヒット作のイメージでしたが、けっこう好みが別れそうな…… ひとつは、ラルフが後半のギリギリまで本当に「ただの悪役」でしかないこと。粗暴で、自分本位でしか行動せず、他のゲームまで引っ掻き回し、罪のない者を命のピンチにまで巻き込んでしまう。…

『カーズ/クロスロード』

★★★★ 邦題がよい。「クロスロード」。 前作の『カーズ2』が少々アレな映画だったこともあってか、全体的に初代『カーズ』のトーンに戻されていて、再度「人生」がテーマに据えられている。内容も「『カーズ』版『トイ・ストーリー3』」といった趣きだった。…

『ファイアボール オーディオ・オモシロニクス』

★★★★☆ 『ファイアボール・ユーモラス』と『ゲボイデ=ボイデ』の間に発表された、『ファイアボール』シリーズ歴代サウンドトラック+新録オーディオドラマCD。 これがものすんごく面白かった!! サントラとオーディオドラマが全く分離されていなくて、この…

『ゲボイデ=ボイデ』

★★★★ 全人類"以外"待望。シリーズ最新作にして #ファイアボール最終章『ゲボイデ=ボイデ』全10話は、2020年11月に第1話から第5話、12月に第6話から第10話を #ディズニープラス と #ディズニー・チャンネル で配信&放送開始。声の出演:神谷浩史、川庄美雪…

『アーロと少年』

★★★☆ 幼いふたりの壮大なロードムービー。 「人間と人間ではないもの」の絆を根底に据えた、『インサイド・ヘッド』や『リメンバー・ミー』『ソウルフル・ワールド』とは明らかに違う「すこし前」のピクサー的ピクサー映画。シンプルなテーマとメッセージ、…

『ソウルフル・ワールド』

★★★★★ 大傑作。 社会的な成功とはほど遠いジャズ・ピアニストの主人公が、一世一代のチャンスを前に死んでしまって……なぜか「死後の世界」から「生まれる前の世界」へと転がり込んでいくストーリー。明快な冒険活劇を意識しておらず、豊かでささやかなニュー…

『2分の1の魔法』

★★★★ 悪ふざけとユーモアたっぷりのエンターテインメント! 中世ヨーロッパのファンタジー世界……がそのまま現代になってしまった、というワンアイデアで転がしまくるドタバタ劇。何というか、3DCGがどんどん現実そっくりのリアリスティックな表現へと傾いて…

『リメンバー・ミー』

★★★★★ めっっっっちゃええやん!!!!!! ラテンアメリカ(主にはメキシコ)の「死者の日」をモチーフに、ひょんなことで「あっちの世界」に転がり込むことになった少年の一夜の冒険を描いたストーリー。 いいところ挙げたらキリがないくらいなんですが、…

『アナと雪の女王2』

★★☆ ダ〜〜〜メだった。前作も好きじゃなかったんだけど、たぶん苦手な理由は同じだな。でもこれは監督さんの個性なのかも。 何というか、このシナリオの“感じ”が苦手……。「危険よ!一緒にはつれていけない!」一辺倒なヤマ場、パーティーメンバーを大した説…

『モアナと伝説の海』

★★★☆ ディズニー映画観てくぞ~~~!! ここ5年間、ディズニー映画(他の映画もだけど)全く追えていなかったので、ここで挽回しようかなーと思います。まずは検索で一番上に来た、これから。 ポリネシアをモチーフ・舞台にしたフェアリーテールで、孤島の…

スタヂオひまつぶし『沼男《スワンプマン》は誰だ?』

★★★★☆ アニメーション作家・久海夏輝らが展開する「スタヂオひまつぶし」が発表したクトゥルフ神話TRPGのリプレイ動画。 えーと、僕も詳しくないのですが(以下説明、読み飛ばしてOKです)、作家・ラヴクラフトが20世紀初頭に発表した怪奇小説シリーズ「クト…

『マーベラス・ミセス・メイゼル』シーズン1

★★★★ Amazonオリジナルのドラマシリーズ。1950年代後半のニューヨークを舞台に、いろいろあってシングルマザーになった女性がスタンダップ・コメディのステージを目指してゆく。 第一話の、酔った勢いでそのままステージに上がるシーンが素晴らしい。その後…

『プロメア』

★★★☆ しっかりTRIGGER作品を観るのは実はこれがほぼ初めてだった(後はアニメミライ版の『リトルウィッチアカデミア』だけかな)。 グラフィックが圧倒的にユニークで、3Dでグリグリ動く背景に極彩色のカラー設計は、さながら映像ドラッグのよう。ただ、(予…

『ぼくの名前はズッキーニ』

★★★★ スイス、フランス合作のストップモーション・アニメーション映画。 勝手にこの映画に持っていたイメージを開始5分で引き千切る、あまりにも重たいスタートで心折れそうになったけれど、その後もわりかしエグい球を内角に食らいつつ最後まで観終えました…

『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』

★★★★ 吹き替えしかPrimeになかったけれど、ようやく観れました。 『ブレッドウィナー』見た時はあんまりそう思わなかったけれど、なるほど、アイルランドのスタジオジブリと称されることもよくわかる優れた児童向けアニメーション映画。アイルランドにも羽衣…

『泣きたい私は猫をかぶる』

★★☆ いやぁ、やばいでしょうこれは……。途中まではまだしも、ラスト40分で気持ちがズルズル落っこちた。一体いつの時代のアニメなんだろう、これ? 前半。そんなに整理されたプロットではないけれど、生き生きしたセリフやキャラクターが物語をしっかり彩り、…

『失くした体』

★★★★★ ぶっちぎりの傑作。界隈では“超”がつくほどの話題作だったので「あ、ジェレミー・クラパンですよね?見ました見ました!」って話を合わせてウソつかなきゃいけない状況が来ないかビクビクしてたけど、これでもう安心です(だってNetflix入ってなかった…

『羅小黒戦記』

★★★★ 既に大評判になってる映画だけれど、確かにこれはすごい。 あまりカンフーやアクションそのものには心が動かない人間なので、序盤はけっこう冷めた目で観てしまったんだけれど(設定もわからんし、展開もよくわからんし……)、予告編では明かされていな…

『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』

★★★★★ 総尺、2時間48分。日本アニメーション史上、最も長い映画となった。 2016年版の『この世界の片隅に』に度肝を抜かれ、魂が震え、これほどまでに原作に忠実に映画化されたこと(そして、そのための片渕監督の献身)にただただ感嘆を覚えても――狂信的な…

『エセルとアーネスト ふたりの物語』

★★★★ レイモンド・ブリッグズの同名絵本をアニメーション化した作品。ブリッグズ本人も映画製作に参加している。 とにかくグラフィックが素晴らしくて、ほとんど絵本そのまま(というより、ほぼ絵本より上)で動き出す登場人物たちの、そしてイギリス・ロン…

『ディリリとパリの時間旅行』

★★★☆ ミッシェル・オスロの最新作。長年スタジオジブリが配給していたことで有名だったけれど、今作はチャイルド・フィルム。 『アズールとアスマール』を大昔に一度観たっきりで、しかも全然内容覚えてなくて、それ以来のミッシェル・オスロ作品だった。邦…