Wi-Fi飛んでる? 神さまって信じてる?

音楽・マンガ・映画・その他 いろいろ感想をメモしておくブログです。

*漫画

ふじつか雪『トナリはなにを食う人ぞ ほろよい』8

★★★★ ぼくは知ってるんだ……こんくらいの段階まで来ると話を進めたくなって最終巻まで走り抜け始めてしまうマンガは山ほどあるって……どうかうま〜く誤魔化しながら長く長く長く長〜く続けてくれ! い、いや、続けていただけませんでしょうか……?/<えらかっ…

オジロマコト『君は放課後インソムニア』8

★★★★ 中見の次は、曲の決意の巻。動かせるのがたとえ<せいぜい半径3m>だとしても、こころだけはどこへだって行ける、どこまででも塗り替えられる。そしてそれはつまり、どこにも行けないということなのだ。だから、<今しかできないことを、今しか会えな…

吉本浩二『定額制夫のこづかい万歳〜月額2万千円の金欠ライフ〜』4

★★★★☆ ホント、ますます絶好調な第4巻。いま一番人に薦めたいマンガってこれかも。中年に差し掛かった人がカレーにハマってゆく理由も実にリアルだ……。さあ、こんな人たちを「へ、変人〜!」って切り捨てます? それとも、実は、あなたが一番「つまんない人…

柳原望『恋は論破できない』1〜2

★★★ あの名作『高杉さん家のおべんとう』『かりん歩』の柳原望による最新連載作。掲載誌をなんとヤングガンガン(元々はコミックフラッパー)に移籍しての新スタート。 野心作、ではあると思う。ガチガチ理論武装で恋に奥手な男性がスマホも持てない超箱入り…

峰浪りょう『少年のアビス』8

★★★★☆ <そうでしょ?玄くん>で思わず立ち上がって拍手してしまった。やるわ〜〜〜〜この作者〜〜〜〜!!! あれだけコジれて事件になったのにぜんぜん何にも解決していないイナカ・バトルロワイヤル、静かなる第二章の幕開け。

峰浪りょう『少年のアビス』7

★★★★☆ なんとなーく第一部・完へゆるやかに移っていくのか、と、思いきや……! わたしは、110分の映画の88分あたりで急に「さあ、感想を!」とか言われても何か書けるほどの心の強さは……ない……!

奥山ケニチ『ワンナイト・モーニング』5〜6

★★★★ 特に変わらずの5〜6巻。なんかね、「総合的に何もかもがめっっっっちゃいい」ではないんですけれど(失礼)、ちょっとしたところがスゲーいいんですよね。<トントン/コロン/「飲み終わっちゃった」>とか、コンビニで売ってるアソートドーナツってチ…

久部緑郎・河合単『ラーメン発見伝』11〜15

★★★★☆ 創作者が、何かのオタクになればなるほど陥ってしまう(のかもしれない)、「本当に自分が作りたいものがない」状態に気付かされてしまった主人公。ラーメンとかいうクソ狭い世界から、これほどまでにも豊かな切り口を生み出し続けているのは、もう魔…

久部緑郎・河合単『ラーメン発見伝』4〜10

★★★★☆ こんなおもろいマンガ、一気に読むなんて勿体無さすぎる……人生の喪失……と頭ではわかっているのに読む手が止められない。ラーメン、という、毎日3食ではさすがに食べ飽きてしまう題材をどうしてここまで多彩に、毎回新鮮な切り口で、それぞれ違う後味…

志村貴子『おとなになっても』6

★★★★ かなり明確に、セカンドステージ突入。ぎょっとするくらいの急展開も、ゆらゆら風がそよぐようなモノローグも、ジンジンと内側から暖かくなる恋の気持ちも、また何層にも丁寧に折り重ねられて。世界で(つまり、人類史上)志村貴子にしかできない作劇。…

たらちねジョン『海が走るエンドロール』2

★★★ うーん……。やっぱりちょっと苦手なのが、肝心の(いや、肝心ではない、ということなのだろうが)クリエイティブからそれぞれのパーソナルが見えてこない。ゆえにリアルに立ち上がってくるものが何もない。うみ子さんのチラッとしか見えない映画からも、…

アッチあい『愛しの国玉』4

★★★★ 「ええーーー今さらその話ーーー!?!?」みたいな、もうホント、ただただ楽しい……。全員でツッコミ入れながら読んでいたい。応援上映みたいにやりたい。メガホン叩きたい。キスシーンで「うおおおおぉぉぉぉぉ~~~!!」って割れんばかりのスタンデ…

幌山あき『マーブルビターチョコレート』

★★★★☆ これはすごい! あっけらかんとパパ活にいそしむ女の子を、才能も根性もセールスもない作家が週刊誌向けルポ執筆のために「買い上げる」という物語。ふたりのキャラクターの分厚さ、鮮烈なダイアローグ、悪意がないゆえに「正確」で「邪悪」な世界、ま…

茜田千『さらば、佳き日』7

★★★★ いよいよ雰囲気がガラリと変わり、これまで止まっていた時間が動き出す。お母さんの登場はさすがに少し唐突だけど、サブストーリーも本編にしっかり合流して、濁流に変わってゆくのかな。ますます期待です。

高野ひと深『ジーンブライド』1

★★★ 『私の少年』の高野ひと深による最新作。普遍的な時間を描き抜いた前作から一変し、テーマも題材も切り口も、めちゃめちゃ流行と時代にどっぷりという感じ、かつ、かなりカッチリした内容なので、なんかここまで比率が重いと2年くらいで作品自体が古くな…

くずしろ『兄の嫁と暮らしています。』11

★★★★ 同じ or 似た葛藤と悩みの堂々巡りなので、そこは苦しいな……とも感じてはしまうんですが、そういえばまだ劇中では2年経っていないのか……じゃあ仕方ないのかな。もっともっと早く大人になって、時間が経って、そうしたらきっと、今以上に素敵な関係にな…

アサイ『木根さんの1人でキネマ』9

★★★☆ 相変わらず、ブルドーザーで瓦礫を押しつけ合うような不毛バトルぶりが楽しい映画オタクたちの第9巻。「“鬼滅”の興行収入問題」というタブー(?)にも当然のように挑んでいて、さあ10年後、これを読み返したらどんな感慨になるのだろう……。/僕はまさ…

河上だいしろう『三十路病の唄』1

★★★ 三十路を越えた同級生たちがシェアハウスをしながら、それぞれの夢を追ってゆく物語。いかにもな冴えない草臥れ男性がプロゲーマー、みたいな感じとか、あまりにもいろんな内容がステレオタイプすぎて、キャラクターや掛け合いの楽しさで引っ張る感じで…

北村薫・タナカミホ『空飛ぶ馬』

★★★★ 北村薫の『空飛ぶ馬』をコミカライズした単行本。原作は大昔に一度読んだきりだけど、とても鮮烈で、深く深く感激したことを今でも思い出せる。そしてこの絵柄……! すごい……!!作中でも数々の画に圧倒されました。とはいえさすがに完璧な高野文子を期…

ヤマシタトモコ『違国日記』8

★★★★☆ 冒険の巻。そしてこの後も、冒険は続いてゆくのでしょう。ただ生きているから、過ごしているから、その空気の振動で漣は起きて、とおくから漣は戻ってきて、そんな小さな対話を繰り返してゆくさまが、とてもとても心地よいのです。 ……ただ、さ。 扉 の…

さもえど太郎『Artiste(アルティスト)』6

★★★★☆ ジジのストーリー、ロマンチックすぎる! もうキュンッキュンしながら読んだ。はー最高……僕のドストライク……こういうの、たまらん。/創作、クリエイティブ、アーティストをテーマにした作品は本当に沢山あるし、今はブームですらあると思うけれど、作…

さもえど太郎『Artiste(アルティスト)』5

★★★★ 他のマンガ作品の数倍はいるであろう登場人物を、うまくドラマの中でさばいていくのが本当にすごい。それが完全にうまくいっていない部分もあるようには思えるけれど、それだけ困難なチャレンジをしているということだ。その意志と思想、しびれます。/…

田中圭一『若ゲのいたり ゲームクリエイターの青春』2

★★★★ 各題はゲーム名(「ガンダム無双」「ゼビウス」etc...)なんだけれど、フォーカスされるのはあくまで一人の開発者(と丸山さん)なので、そういう微妙な食い違いには終始モヤッとしつつも、さすがエピソードはどれも面白かった(前の巻よりも良かったか…

重野なおき『信長の忍び』18

★★★★ あの『信長の忍び』も、もう18巻。そして遂に(と言えるほどよう史実知らんけど)天正伊賀の乱がスタート。同時連載中の他の2作と比較すると、かなりべったり史実に脚色をしているので、エンタメ感が強め&一つ一つにたっぷり時間をかけてくれるところ…

重野なおき『真田魂』3

★★★☆ もうすぐ*1三谷幸喜が次の大河ドラマを放送してしまうというのに、まだ3巻しか出ていない…こちらは『真田丸』の便乗(だった)シリーズ。同時刊行の『軍師 黒田官兵衛伝』と比較すると生き残ってる人が多いので、まだドラマがちょっと地味かな。もちろ…

重野なおき『軍師 黒田官兵衛伝』5

★★★★ 新聞4コマのようなカワイイ絵柄と、『おかあさんといっしょ』のような愛らしいキャラクターたちが、血生臭く残酷な敗北と没落(と覇道)を繰り広げていく。たっぷりと描かれる柴田勝家の最期のドラマは特に素晴らしかった。学習まんがのような分かりや…

オカヤイヅミ『ものするひと』2〜3

★★★ う〜ん。結局終わりまでほとんどピンと来なかった。なんか、一種の「萌え」みたいなことだったのかな。スギウラのもつ(ある種の)色気を描きたかったのだろうか……。テーマも一応あるんだけれど、浅いのか、または深すぎてしまったのか、そこも特に心へ…

志村貴子『おとなになっても』5

★★★☆ 「自分は愚かな人間なんです」と、わかっている。善くありたいと考えているのに、過去が、今が、決して自分をそう信じ込ませてはくれない。周りがよっぽど自分のことを誤解している気がする……。そんなフワフワしたどうしょーもない世界をサヴァイブして…

山口つばさ『ブルーピリオド』11

★★★★ 作品のもともとのテーマまで原点回帰するような、「美術とは何だろう」を掘り下げる絵画教室エピソードがきちっと1冊にまとまっている(高校の時の美術の先生が週X日も絵画教室の先生をやっている、という設定は無理がある気もしたけど……)。こういう、…

久部緑郎・河合単『ラーメン発見伝』1〜3

★★★★☆ びえ〜〜〜〜!!おもしろ!!!これはすごいわ!!!! ebookjapanの無料キャンペーンで3巻まで読破。ラーメン好きの会社員・藤本がさまざまな出会いを通じて「商業のラーメン」(という言葉は出てこないんですが、あえてこう書きます)をめぐる大き…