★★★★☆
インタビュー読んだら本人評価ちょっと低いみたいなんだけど、もう十分に傑作だった。
確かに前作『THE LAST』のような、とんでもない曲ばっか作ってやる！！ みたいな気迫は感じられない。けれどもうフッツーにサラッと出てきてるこれらの曲でも十分にとんがってるし、ほかの誰にも歌詞が似ていない“スガシカオ”をたっぷり・存分に堪能できる。「あんなこと、男の人みんなしたりするの？」は曲名が露骨にエロっぽく見せてるけど実はひっかけで、めっちゃピュアなジェンダー差別への応援歌になっているのも良かったし、「am 5:00」や「おれだってギター1本抱えて 田舎から上京したかった」みたいな捻くれた劣等感やダメ意識も、「ドキュメント2019」のポップなぶちまけ方も、「スターマイン」みたいな景色の見えるラブ・ソングも、どれもすっごいスガシカオじみていて、ああ、こういう新譜が聴きたいんだよな、って感じでめっちゃいいなと……。「黄昏ギター」みたいな泣かせ曲もちゃんと入ってるし、プロだな、プロでありアーティストだなって、ちょっと尊敬しちゃいそうになる。やっぱりいい、スガシカオ。
