★★★★
過去の『トイ・ストーリー』シリーズを根底からぶっ壊しにかかった問題作であり、意欲作。
ぜんぜん前知識がなく鑑賞していたので(最近映画見に行くときはいつもそうだけど……)、途中から「え、ウソだろ」と思い始めて確信を持ってからは「どひゃ〜〜」って感じだった。そりゃあ泣くしかないというか、めちゃめちゃ泣いてしまったけれど……。過去の3作がおもちゃの物語だったとしたら、『トイ・ストーリー4』はウッディの物語だったわけだ。その心意気ヨシ! 攻めてこそのピクサーだサムズアップ!! って気持ちもあるけれど、確かにあるけれど、いやー正直、まだ受け止めきれないくらいの衝撃だった。そうきたかあ。
とはいえやっぱり、多くの人にとって『トイ・ストーリー』はちょっと特別で、1・2・3どれも完璧すぎる内容だっただけに、それらに『4』が優っているかというと正直そうではないと思う。十分面白い映画だけど、さすがに過去が偉大すぎたかなって感じちゃう。スケールでいっても『2』が空港で『3』がごみ焼却場で『4』がキャンプ場の移動遊園地だもんね、ちょっとスケール小さいよね。幼稚園の登場は『3』とかぶるし、アンティーク・ショップのアプローチも『2』の焼き直しだしね〜〜これは理性というよりは感情の話なんだけれど。『4』じゃなくて『ストーリー・オブ・ウッディ』ってタイトルだったらアリかなって思っちゃう。もう完璧にだだこねの感情の話でしかないけれど。いや〜〜〜〜〜〜、まいった。でも、もちろん、これは、とんでもなく感動的で素晴らしい完結編。ワンアイデアの強烈さで他の印象が吹っ飛んでるけどね……(でも、こういうラディカルさはピクサーのDNAだよなあ)。
さすがだなと思ったのはギャグ。最後の最後、ピクサーロゴのネタまで終始ゲラゲラ笑いました。ところでトトロのおもちゃはリストラ…されちゃった…?