Wi-Fi飛んでる? 神さまって信じてる?

音楽・マンガ・映画・その他 いろいろ感想をメモしておくブログです。

ヒートウェイヴ『Blink』

★★★★

大好きな、大好きな、大好きなロックバンドの最新作。

とはいえ、7年ぶりのカムバック作だった『夕陽へのファンファーレ』、さらに続けてリリースされた『CARPE DIEM』とくると、ちょっとレアリティは落ちてる感もなくはなく、歌い上げているテーマと比較して、これまで以上に落ち着いた内容になっているなとは感じた。メロディ以上にギターの音色やグルーヴに比重を置いた内容で、すこしソロっぽい雰囲気もある(バンド感は前作よりも強いが)。だからなのか、どちらかというとロックナンバーよりもバラードやミドル・ナンバーに好きな曲が多かった。「瞳の中の少年」の続編にも聴こえる「Brotherhood」のせつない情景と確かな決意、「君を超えて」の普遍的な愛と挑戦にまつわる詩は、あああああヒートウェイヴ!!! って感じで本当に嬉しい。山口洋の素晴らしい魅力でもある、アイリッシュの雰囲気がここ数作では一番色濃かったのも最高だった。おふざけ曲なのに歌詞は鋭い「コンプライアンス」、「トーキョー シティー ヒエラルキー」を彷彿とさせる「Open」もやさしいナンバー。そして、こういう曲を書かせたら右に出る人がいないなとつくづく思うラストナンバー「夢に取り組んでみよう」が素晴らしい……58歳が唄う<夢に取り組んでみよう からっぽになって もう一度>なんて聴いてると、歳を取るのも悪くないのかな、ってちょっと信じてみたくなります。

<でもきっと僕らは星の一部にまた戻るだけなんじゃないのかな?>