★★★★
底辺中の底辺な漫画研究会を舞台に、仲良しこよしコミュニティが粉々になるまで崩壊してゆくさまを描いた作品。もう「イタくてキモくて救いようのないオタク達」の描写が上手すぎて上手すぎて……！ 『げんしけん』とおそらく比較される作品だと思うけれど、『十五少年漂流記』と『蝿の王』くらいドス黒さがまるで違っていてそこも面白い。ちなみにこれが2020年最初に読み終えたマンガになったんだけれど、正月からなかなか……いいスタートを……。
ただ、同じ部活の中で描写される葛藤の“年齢差”があきらかに違いすぎていて、複数の作品がひとつの物語で同時並行しているような違和感は少しあった。ある種バッドエンドな切り方はなかなかカッコ良かったけれど、まとめ方自体はかなり慌ただしくて、そこももったいなかったなと思う（ただこれは、出版社倒産で連載打ち切り→復刊の際に4話だけ追加できた、という特殊な経緯がその理由のようです）。
