★★★☆
就職浪人中の社会的ぼっち男性を、ファーストフードやしょぼい自炊を通じて描くショートショート集。かんたんに言えば「『孤独のグルメ』を清野とおる風にした感じ」だけど、「食べてるだけで鬱になる」の題目通り、ほんとうに、冗談じゃなく、めちゃめちゃまずそうな食事の破壊力がすごい! わりと自分の好物が多く登場するのですが、ここまで食べたくなくなる作品があったろうか……(笑) あまりにもアンマリな内容なので、次の巻が読みたいとかは正直ないけれど、でもこの突き抜けたオリジナリティは素直にすばらしい。とても面白かった。一種の生理的嫌悪感もまた、「あるある」ネタにできるんだなあ……リスペクトです。