★★★☆
アイドルとかを全然いいと感じたことがなく、「頑張ってる人を見てると勇気がもらえる」というのもよくわからないけど、確かに八虎くんは応援したくなるな……。
講評会のトラウマ(「評価しなくていいよね?」とほぼ同じ経験をしたことがある)や、考えすぎてどんどん狭くなってゆくことや、一瞬答えを閃いた気がしてもまたすぐに見えなくなったりとか、「積み重ね」を見ている人だけちょっと評価してくれたりとか、あんなに悩んで完成させたのにカタルシスもクソもなく、一瞬で次に進んでゆくこととか――ありふれた、とてもありふれた芸術家たちの日常が、しんしんと描かれています。好きだなぁ。
ただ今巻については、その後の藝祭編も、写生旅行編も、そこまで魅力的ではなかった。どちらもまだ話は終わっていないので、ここからどんな部分に創作と結びつけてゆくのか、だろうけれど。