Wi-Fi飛んでる? 神さまって信じてる?

音楽・マンガ・映画・その他 いろいろ感想をメモしておくブログです。

Mr.Children『SOUNDTRACKS』

★★★☆

ミスチル、20枚目のオリジナルアルバム。

前作『重力と呼吸』もけっこう極端なロック・アルバムだったけれど(ただ、僕はそれが大好きだったんだ……!)、今作はその逆方向へさらに極端に吹っ切りまくった、ほぼ全曲ストリングス、ほぼ全曲バラード(テンポは違えど)という「ポップス」感全開の内容。サム・スミスのスタッフとのコラボレーションとのことで、詳しくないけど……確かにあの洋楽っぽい、グッド・サウンドでオシャレな感じに仕上がっていた。ミックスも一線を画してるし、ストリングスも、コバタケサウンドとはまたぜんぜん違う、ハリウッド映画のサントラみたいな上質さ(だから確かに『SOUNDTRACKS』という題は正しいのかも)。もちろん、ダメじゃないけれど、前作のあのバンドの躍動感や若々しさはどこへ行ったんだ……という拍子抜けがすごい。自分の期待と違っちゃった、という意味ではものすごくガッカリだった。またそっちへ行くんか〜い!

力強い希望に満ち溢れた『重力と呼吸』の歌詞からも一転して、楽曲全体を包む悲しい、侘しい、虚しい、死や別れの匂いが濃くただよう物語の数々にも驚いた。数曲ならともかく、ほぼ全曲がそうなので……。日常的な目線から描かれていることは一貫していて、なんか、単にそういうさびしい気分だったのかな。という意味では自然体な感じがする内容だった。この中であれば、やはり「Birthday」のドクドクくる熱さが出色で素晴らしい。これでアルバムの最後が「Brand new planet」だったら良かったな〜。