Wi-Fi飛んでる? 神さまって信じてる?

音楽・マンガ・映画・その他 いろいろ感想をメモしておくブログです。

漆原友紀『猫が西向きゃ』1

★★★☆

悪くはない。悪くはないと思うけれど、シリアスな面とぼーっとしてる面があまり噛み合っていないような、何かそもそも「読み方」に戸惑ってしまう第1巻。やっぱりどうしても、『蟲師』がちらついてしまって、でもあればっかり書き続けるのもしんどいはずだし、違うことがやりたい趣旨は理解できるんだけど……。どっちかに振り切れるといいのかなぁ。ここからの軌道修正があるのなら期待です。

漆原友紀『フィラメント―漆原友紀作品集』

★★★

おっ、新刊? と手に取ったら最近の作品は冒頭2つだけで、あとは『蟲師』以前のものすごく古い作品(最古は92年!)を集めた短篇集だった。大部分はさすがに時代を感じさせる、習作的なものが多かったかな。最後の2作品は『蟲師』の原型と思われる『虫師』だったけれど、これもやっぱりアフタヌーン版と比較すると差は歴然としていたかも。ただ最後の「屋根の上の宴」だけは絵の迫力が急に増していて、次の代表作へのブリッジを想像させた。

重野なおき『真田魂』2

★★★☆

これまた数年越しの新刊とのこと。

相変わらず判りやすくてギャグも楽しいし、テンポが良い。自分が『真田丸』びいきだからかもしれないけれど、若干大河のほうから影響を受けてるのかなと思える描写もあって楽しかった(主従が違うけど同じタイミングで武田の亡霊が出てきたりとか)。

田島列島『水は海に向かって流れる』1

★★★★

全然知らなかったけれど、「あの」田島列島の5年ぶりになる新連載らしくて、界隈の注目度も高そうな感じ。ゆるふわなのに時々抜群の色気を見せる独特の線や、クスッとなるユーモア、そしてミステリーにも接近する緊張感ある作劇は変わらず。わりと登場人物多いのにみんなしっかり立っててハーモニーを見せていくのが純粋にすごい……。どうなるんだろう、ここから。

きらたかし『赤灯えれじい』1〜3

★★★★

ebookjapanの無料キャンペーンで3巻まで入手。びっくりしたのが最初の出版が2004年らしいという事実で。もう絵柄も内容もめちゃめちゃ昭和なのですがなんかね、なんか読み進めていくと、「ちょっとよく」なる。ふつうの人の、あまり学歴が良くない世界の、謂わば「うんこくさい職場」の様子を淡々と映していくのが何ともノスタルジックで、叙情的で……。四畳半フォークみたいな世界観なんだけれど、こちらはヤンキー的で下世話で、なのにワイルドではなくどこか優しい世界で。1ページごとにちょっとづつ登場人物たちが老けていく感じがもうたまらなくて……。20年後、「そんなこともあったねんで」みたいに語らう何でもないおじさん、おばさんの若い頃のお話のようで、僕はどうやらこういうのにめっぽう弱いみたいだった。15巻あるらしいけれどこの感じでだらだら読めちゃいそう。しかし改めてこれが2004年ってすごい……だから、逆に、目立てたんだろうな。