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★★★★★ とてもまっとうな児童文学だった。 (当たり前ですがネタバレです) 僕の大好きな岡田淳さんの代表作『二分間の冒険』にも見られるような、そして宮崎駿だと『千と千尋の神隠し』におそらくは一番近い、いわゆる「行って帰ってくる」系の児童文学王道…
★★★★★ オーストラリア出身のロックバンド、ギャング・オブ・ユースのニューアルバム。これは、マジで、ほんと、とんでもない、大名盤!!! 荒々しいヴォーカル、ロマンティックなメロディ、そして一体感あるバンドサウンドと煌びやかで繊細なストリングス。…
★★★★★ ばッかみたいに泣いちゃった……。(↓の2曲目ね) まぁなんかさ……ポッドキャストでも話したんだけどさ、ぼくは正にこういう、<人気者>になっていった人たちをただ見送り続けてきた人生で、いろんな人間関係が<20万分の 1>に希釈されてしまって。焦…
★★★★★ くそ素晴らしい大名曲。 他とも迷うが、やはり2021年のナンバーワン・ソングということになるだろう。何度でも聴いてしまう。煌びやかで熱のあるバンド・サウンド、壮大なスケール、ロマンチックなフレーズ、歌声、そして歌詞。7inchアナログも買っち…
★★★★★ 2021年最大の注目作だった。 アルバムがただの先行シングル・バリューセットと化し、初っ端からシャッフル再生されてしまうこともままあるこの時代に、PEOPLE 1待望のフルアルバムでは、インスト含め実に9曲もの新曲が用意されている。そして、そのす…
★★★★★ めっちゃいい!! うわー、めっちゃいいじゃん……。特にメインテーマがあるわけでもない(あえて言えば、全ての話で恋愛が描かれていますくらい)、内容そのものはばらばらの素朴な短編集。であるからこそ書き手の力量がありありと浮き彫りになっていて…
★★★★★ これで、泣かないのは、無理。……はぁ…………余韻がすげぇよ……。 いきなり核心の話になってしまうけれど、きっと誰しもがそれなりの「Stranger Life」を送っていて、その旅路の”途中”で出会った人に、それまでの人生を共有することなんてできなくて。そし…
★★★★★ ○○商法に引っかかった、みたいなノリでイオンカードの罠を訥々と紹介していく第一話からアクセル全開。「筋トレはタダですから」「キレイな景色って世界遺産なのにタダなんだな!」「たしかに玄関って外のテラス席みたいですもんね」等またしても名言…
★★★★★ こんどのネクライトーキーは、泣ける。 超名盤『ONE!!』、やや息切れ感のあった『ZOO!!』以来になるネクライトーキー3枚目のオリジナルアルバム。前作からすこし垣間見えていた「しっとりした」面、そして『ONE!!』の時の魅力の一つだった「さびしい」…
★★★★★ 静かな傑作。 2011年夏、旅行先の遠野市の小さな本屋さんで小坂俊史の『遠野モノがたり』を表紙買いして、思えばあれから今年でちょうど10年になる。小坂の代表作である「モノローグシリーズ」8年ぶりの続編は、あいかわらずギャグがかっ飛んでいる作…
★★★★★ 大傑作。 社会的な成功とはほど遠いジャズ・ピアニストの主人公が、一世一代のチャンスを前に死んでしまって……なぜか「死後の世界」から「生まれる前の世界」へと転がり込んでいくストーリー。明快な冒険活劇を意識しておらず、豊かでささやかなニュー…
★★★★★ めっっっっちゃええやん!!!!!! ラテンアメリカ(主にはメキシコ)の「死者の日」をモチーフに、ひょんなことで「あっちの世界」に転がり込むことになった少年の一夜の冒険を描いたストーリー。 いいところ挙げたらキリがないくらいなんですが、…
★★★★★ やってくれたなあ! やってくれたなあ!! ヴォーカルのエルセ、さめ(トラックメイカー)のさめのぽきによる音楽ユニットのセカンドアルバム。ただ、1枚目のアルバムは既に入手困難なので実質初アルバムと言ってよさそうかな。 とにかく先行して世に…
★★★★★ キホン、このバンドの曲は、一つ残らず突き刺さる。だって命くらい大切なバンドなので。だけれど、時々、そんな中でも、さらに“今”の自分にめちゃめちゃシンクロする曲が絶好のタイミングで発表されたりして、本当に、ビビり上がることがある。藤原基…
★★★★★ テイラー・スウィフトってぜんぜん興味なかったんですよ。「オーヘブンヘブンへブーン」のひと、もしくはEnjoy Music Clubの曲名、くらいのイメージしかなくて。それくらい流行りの洋楽には疎いのですが……。 もう、びっくりするぐらい好みのサウンドで…
★★★★★ このマンガの感想を言葉にまとめたら、何か豊かなものが生まれるのかもしれないけれど、でも、“そうじゃない”。こんなどうでもいい自分が立っているコートの反対側にも、常に絶対に誰かがいて、その中の一人に旭はいる。いてくれている。だから、だか…
★★★★★ 最高傑作。 ド低音シンガロング・ロックナンバー「決戦スピリット」で幕が切って落とされるチコハニ3枚目のアルバムは、タイアップ付きのシングル曲も、攻め攻めのアルバム曲もしっかり揃った、正にHoneyWorks史上最強の1枚になっていた。とにかく曲の…
★★★★★ 『ラブロマ』は大好きなマンガだったけれど、ラスト数話のまとめ方(最終話は大好き)はもう一歩だったかもと思ったことがあって。今思えば、その「足りなかったパーツ」は、きっと……。 最初っからハイテンションだったこの作品のハイライトは、間違い…
★★★★★ 最後の4ページがすばらしすぎて声が出た。ぐう! こんな綺麗なタイトル回収やられたら……もう笑っちゃうしかないよな。ぐう。 前作からのプレッシャーもあったと思うのですが、よくぞ、という最高到達点にまでゆっくりしっかり登り詰めた、読んでいて最…
★★★★★ ファーストアルバム、改名後の2枚のEP、いずれも見事な内容だったBBHFが満をじして放つCD2枚組、全17曲入りのオリジナルアルバム。北から南へと旅をする青年を主人公にしたコンセプト・アルバムになっている。 ……という話だったけれど、旅をしている青…
★★★★★ ぶっちぎりの傑作。界隈では“超”がつくほどの話題作だったので「あ、ジェレミー・クラパンですよね?見ました見ました!」って話を合わせてウソつかなきゃいけない状況が来ないかビクビクしてたけど、これでもう安心です(だってNetflix入ってなかった…
★★★★★ 「ステーションバー(怪人)」でSNSでも大バズした*1、吉本浩二の最新作。 正に令和版『大東京ビンボー生活マニュアル』であり、あまりに身も蓋もない生活描写、強烈なディティールへのこだわり、そして着眼点のユニークさとやわらかさ。そして「優し…
★★★★★ め っ ち ゃ 大 好 き な や つ 。 これはやばい。うわーやばい。一見平凡なカップルに起きてしまった「ある出来事」が、その後の二人の日々からゆっくりと、じわじわと描かれてゆく。小さなアパートの一室で、寄り添いながら、支えあいながら、励まし…
★★★★★ 現時点でほぼ間違いなく年間ベストトラックだけれど、もう本当に色々なところで論じられ書き尽くされていて、いまさら自分が補足することなんてないと思っちゃう。音楽は、徹底的に打ちのめされた人々にとっての「最後の手段」であること、その深淵か…
★★★★★ 「少女漫画黄金期」と呼ばれた1970年代初頭(50年前!)から1980年頃に10代でデビューし、名だたる少女漫画家たちのアシスタントを経験した筆者による自叙伝。何と自身32年ぶりとなる商業出版だという。 正直、想像を大きく上回るすっごい漫画だった。…
★★★★★ 2020年の「イマ」を正確に・丹念に追いながらも、普遍的(で無間地獄的)な人間の“こころ”を巧みに描き出す第4巻。物語がノッてきたこともあるけれど、とにかく、どんどん作品としての凄みが増している。キャラクター紹介では隅っこにいるだけの、梢…
★★★★★ ようやく!!読めた!!事前の期待をさらにさらに上回る大傑作だった!! 青春漫画の金字塔『ヒメゴト 〜十九歳の制服〜』の峰浪りょうによる最新作であり、少年誌である週刊少年サンデーで連載された“ラブコメ”、『初恋ゾンビ』。連載中盤から尻上が…
★★★★★ あっ、このバンドやばい、って気づいたとき、昔の曲はできるだけちょっとづつ聴くようにしている。一気に聴いたら、もったいないからだ。 去年、ラジオでかかった「みたいなこと」で鮮烈にyonigeと出会って、ひとつ前のアルバム『HOUSE』(と「往生際…
★★★★★ 総尺、2時間48分。日本アニメーション史上、最も長い映画となった。 2016年版の『この世界の片隅に』に度肝を抜かれ、魂が震え、これほどまでに原作に忠実に映画化されたこと(そして、そのための片渕監督の献身)にただただ感嘆を覚えても――狂信的な…
★★★★★ 読み終えてつくづく思うのは、「エッセイ」やら「フィクション」やらの分類は全くもって“読者には”何の意味も無くって、ただただここにあるのは圧倒的に面白いマンガだ。僕も以前「カビさんはフィクションでヒットするといいんだろうな」って書いてし…