★★★★
中見の次は、曲の決意の巻。動かせるのがたとえ<せいぜい半径3m>だとしても、こころだけはどこへだって行ける、どこまででも塗り替えられる。そしてそれはつまり、どこにも行けないということなのだ。だから、<今しかできないことを、今しか会えない人と>。
★★★★☆
ホント、ますます絶好調な第4巻。いま一番人に薦めたいマンガってこれかも。中年に差し掛かった人がカレーにハマってゆく理由も実にリアルだ……。さあ、こんな人たちを「へ、変人〜!」って切り捨てます? それとも、実は、あなたが一番「つまんない人間」なだけだ、という可能性にたどり着けます…? /しっかし、なんで毎回登場人物があんなに「キマっ」ちゃう*1んだ…あの顔の「キマり方」で毎度☆ひとつ上げてる感すらある……。は〜、最高だな。この原稿を書いてる僕の顔もきっと吉本浩二に絵にされたら、あんな風になっちゃうんだろうな。「うほっ!面白いぞ吉本浩二〜〜〜!!」
そういえば僕もAnchorのアカウントあるのでよければ是非……。
*1:<うほっ!うまいぞ裕二郎〜〜〜!!>のやつね。ていうか何なんだよ「うほっ」って!! そしてそんな顔で息子の名前を叫ぶな!!!!
★★★
あの名作『高杉さん家のおべんとう』『かりん歩』の柳原望による最新連載作。掲載誌をなんとヤングガンガン(元々はコミックフラッパー)に移籍しての新スタート。
野心作、ではあると思う。ガチガチ理論武装で恋に奥手な男性がスマホも持てない超箱入り娘に恋するコメディ、と書けば、なるほどくるりや温巳のイメージを想起させつつも今に寄せているし、尖りつつしっかり王道の設定! という気がする。けれど! さすがに! これはヘンな作品すぎる!! 現人、せいいっぱい感情移入しようと真剣にドライヴさせながら読んだけどさすがに擁護できないレベルの(悪い意味の)変人で……。考え方が、とは言わん。行動にちっともついていけないよ……。「なんで和はこんな奴がいいんだ?」って思わずにはいられず、でもこれは後に伏線回収あるかも、思っていたら、2巻中盤でそんな……単に刷り込みみたいな……。いや〜〜〜、大好きな作家さんなので、もうちょっとガンバって読もうと思うけれど、でも、ちょっとこの「フィクションの『嘘』」のセンスは自分にはダメかも……。とはいえ、そんな「(自分にとっては)ダメかも」の正体は、ちゃんとわかっておきたいじゃん、作家として。……というメモ。