★★★★☆
別に、感想を書くために漫画を読んでいるわけではないから、たまには言葉にしないで「はー」で終わらせることがあってもいいやん、と思う瞬間もあるのですが、やっぱりここで「言葉」に遺しておくことが、遠回りに自分の勉強になるので、それはつまり「なぜここに心震えて、ここに震えなかったのか」をつきつめる作業はしっかりと仕事の頭をつかうし、その過程で必然的に孤独になれる、と思うからで。／朝は、あまりに極端に大人に四方取り囲まれてぼこぼこにされる理由もまあねえけどなあ、とも思わなくもないけれど、その激烈な孤独が孤独を洗う、カミソリのような鋭さで読む人の指の腹を切ってゆく第五巻。改めて、なかなか「むずかしい」作品だと思う。そしてその「むずかしさ」を読み解く過程で、読者もまた朝とおなじ孤独のゲートをくぐるのだ。
