★★★★☆
ものすごくシンプルにまとめると、「対話」の楽しさを描いた作品で、料理だ夫婦観だというのはあくまでお出汁にすぎない。ふたりのダイアローグの量を集計するとピッタリ、フィフティー・フィフティーになるのではないか。ユーモアやギャグでまとめられた部分も当然あるけれど、こんなに「自分ではない『他人』の存在」の面白さをそのまま磨いて皿に載せた作品は珍しかったりして。だけど「エッセイ」にはならないギリギリのフィクション感……! うまいです。人にも薦めやすいなと思う。職業病の話が出てくる(「この状態を仕事中とみなしてくれる」の話めっちゃわかる!!!なにかに救われた気持ちにすらなった!!!*1)のも楽しいなぁ。