★★★★
これはすごい！
CHARAとYUKIの共作による（トラックは提供が主だがサウンドプロデュースはCHARA、歌詞はほぼYUKI）ミニアルバム。
20年前にユニットを組んでいたこと自体知らず、アルバム発売と同時に公開された当時の「愛の火 3つ オレンジ」のMV見ても「ふーん」位だったけれど、これの2020年バージョンから早速ぶっ飛ばされた！ イマっぽいアレンジにしっかりアップレードされているのはもちろん、二人の声の相性も当時よりさらに良くなっているし、最後にまさかのラップパートが！！ オフィシャルインタビュー読んだらここの歌詞は何と即興だったらしい。あまりにもすごすぎるよ！！ そうだ、これが日本を代表する女流詩人、YUKI。スゴみが詰まったフレーズです。だいすきだわもう。（しかもこれが1曲目ですよ！）
＜目が覚めたらカーテン 美しいをすくって／すぐ洗濯機 Yes 虹がかかって ぎゅぎゅっとしたら 夢の続き歌おう／愛の秘密 湯がくの＞
2曲目以降も「You! You! You!」「ひとりかもねむ」など、緊張感あるハウスナンバーが続き、トラックと、ウィスパーなヴォーカルと、そして妖しい歌詞が作り出す唯一無二の世界観に圧倒される。さらに、リードナンバーだけどわりとCHARAっぽい「楽しい蹴上げ」（歌詞読んだらサマーナンバーだった）、逆にYUKIっぽいオルタナの風と物語歌詞にグッとくる「鳥のブローチ」（これ特に好きです）、そして素朴なロック・ララバイ「echo」まで、単に化学反応が起きている「以上」の、しっかりしたヴィジョンと完成度のある楽曲ばかり。とてもプロフェッショナルでスキのない1枚だった。さすがのキャリアのおふたりだ……。
これはまだまだユニット活動あるんじゃないかな？ 音楽ジャンルは違うけれど、若々しさと熟練のバランス、そして完成度からユニコーンの『シャンブル』*1を彷彿とさせた。新型コロナの影響で二人のツアーは幻になってしまったけれど、これライブで聴いたらブチ上がっただろうなぁ。
*1:16年ぶりの活動再開後1枚目のアルバム。
