★★★★
邦題がよい。「クロスロード」。
前作の『カーズ2』が少々アレな映画だったこともあってか、全体的に初代『カーズ』のトーンに戻されていて、再度「人生」がテーマに据えられている。内容も「『カーズ』版『トイ・ストーリー3』」といった趣きだった。最後に怒涛の伏線を回収していくところも初代『カーズ』っぽさがある。意外性のあるストーリーではないけれど、「そうそう、続編をやるならこういう展開が見たかった！」ってシーンがあちこちに配置されていて、観る人（ファン）の期待に応えてくれる内容でした。偉大な第一作を壊さずに、きちんと完結*1されてくれて嬉しいです。
プラス、『カーズ』の思い出補正ナシでもちゃんと楽しめる映画。経験がなく（「世界」の違いに阻まれた）、女性で、ヒスパニックという新ヒロインの奮闘には勇気がもらえます。ただ、やはり観る前に初代『カーズ』が入っていないと感動が薄れてしまう部分はあると思う（『クロスロード』を観るためだけであれば『2』は飛ばしてOK）。という意味では良くも悪くも、ハドソン・ホーネット（＝ポール・ニューマン）の魂に守られている作品。あと今作はライバルキャラが本当〜に雑魚なんだよな……確かにシナリオ的には掘る必要なかったけどね……！
本ページの情報は2021年6月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。
*1:特に銘打たれていないけれど、これはシリーズ最終作になるでしょう。
